法文学部
人文社会学科(人文学)
更新日:2024/12/27
准教授
イシグロ サトシ
石黒 聡士

経歴

  1. 2009/04-2012/02名古屋大学 災害対策室特任助教
  2. 2012/03-2016/01独立行政法人国立環境研究所環境計測研究センター特別研究員
  3. 2016/02-2017/03愛知工業大学地域防災研究センターPD研究員
  4. 2017/04-2020/03国立大学法人愛媛大学法文学部講師
  5. 2020/04-現在国立大学法人愛媛大学法文学部准教授

学位

  1. 博士(地理学)名古屋大学
  2. 修士(情報科学)愛知県立大学

研究分野

  1. 人文・社会地理学

研究キーワード

  1. Geomorphology
  2. Remote Sensing
  3. Photogrammetry
  4. GIS
  5. 変動地形学
  6. リモートセンシング
  7. 写真測量
  8. GIS

共同研究・競争的資金等の研究課題

  1. 愛媛大学地震性地殻変動による離水海岸地形に基づく旧汀線高度決定に関する研究基盤研究(C)2018/04/01-2021/03/01

論文

  1. 石鎚山系瓶ヶ森に分布するウラジロモミの分布特性2020手代木 功基, 岩田 来夢, 小山 拓志, 石黒 聡士, 山本 貴仁日本地理学会発表要旨集2020/ 0URL公益社団法人 日本地理学会<p>はじめに</p><p></p><p>四国山地西部に位置する瓶ヶ森の山頂直下の西側斜面には、高度・緯度の条件的には森林が成立する環境であるにも関わらず,ササ草原が分布している.このササ草原(氷見二千石原)の成立要因については,これまで様々な研究によって検討されてきたが,いまだ不明な点が多い.</p><p></p><p>本研究では,ササ草原と森林の境界付近にパッチ状に生育するウラジロモミの分布特性を検討することを通して,本地域の植生景観の成立に関わる環境要因を明らかにすることを目的とする.</p><p></p><p>調査地概要</p><p></p><p>瓶ヶ森は,石鎚山を含む四国山地西部の主稜線に位置する標高1,897mの山である.周辺の地質は三波川変成岩類と久万層群,石鎚層群から成り立っている.瓶ヶ森山頂の西側には氷見二千石原と呼ばれる40haほどの平坦面がみられ,隆起準平原とされているが,平坦面の形成については十分に明らかになっていない.</p><p></p><p>氷見二千石原に分布するササ草原には,主にウラジロモミが点在しているが,生立木ばかりはなく枯死木も目立つ.また,ササ草原の周辺にはウラジロモミ林が分布している.</p><p></p><p>方法</p><p></p><p>ササ草原とその縁辺部に18ヶ所の調査区(10×10m)を設定して,毎木調査を実施した. 調査区はいずれもウラジロモミを含む場所に設置し,密集して生育している林分と草原内に点在する個体を含むものに区分して解析した.調査区内では,樹高が1m以上のウラジロモミの胸高周囲長と樹高を測定するとともに,周辺の環境を記録した.</p><p></p><p>また,石黒他(2018)によって作成された同地域のUAVによる細密地形データ及びオルソ画像を用いて,ウラジロモミの分布と環境条件の関係を検討した.</p><p></p><p>結果と考察</p><p></p><p>ウラジロモミは,密集して生育している林分内の個体(密集地)とササ草原の中に点在している個体(草原内)でその特徴が異なっていた.密集地のウラジロモミ(n=164)は樹高の平均値が608cm,平均の胸高直径が17cmであったのに対し,草原内のウラジロモミ(n=25)は樹高の平均値が476cm,胸高直径の平均が27cmであった.すなわち,密集地の個体は伸長成長が卓越するタイプが多く,一方で草原内の個体は肥大成長が卓越するタイプになっていると考えられる.</p><p></p><p>密集して生育しているウラジロモミとササ草原の中に点在しているウラジロモミの分布は,必ずしも標高と対応しているとは言えなかった.例えば,密集したウラジロモミは標高1,840m付近まで分布しており,草原内に分布していた多くの個体よりも標高が高い場所に存在している.したがって,標高の上昇に伴う気温等の変化よりも,微地形に起因する積雪量の違いや卓越風の影響の違いなど,局所的な環境条件の差異がウラジロモミの分布に影響を与えている可能性がある.そして,これらの環境条件の差異がウラジロモミの樹形や成長特性の違いをもたらしていると考えられる.</p><p></p><p>また,GIS解析によればササ草原は森林部よりも傾斜が緩やかな場所に存在していた.こうしたササ草原が広がっている緩斜面の形成プロセスも含め,今後は様々な要因から本地域の植生景観の成立要因を検討する必要がある.</p><p></p><p>付記 本研究は,国土地理協会学術研究助成「九州・四国山岳地域における特異な植生景観の動態に関する地理学的研究」(代表 小山拓志)の成果の一部である.</p>
  2. 与論島北東沖の礁嶺地形の高精細な地図化と地殻変動の検討2020石黒 聡士, 後藤 秀昭日本地理学会発表要旨集2020/ 0URL公益社団法人 日本地理学会<p>1.はじめに</p><p> サンゴ礁の地形は生物の作る地形であり,環境変化と密接に関連して形成されるため,サンゴ礁地形の発達と完新世の環境変化が熱心に議論されてきた(Yonekura et al.,1994など)。一方,海岸付近に分布する離水サンゴ礁や離水ノッチなどの離水地形からは,相対的な海水準の変動(武永, 1972;太田ほか, 1978など)や完新世の地殻変動の地域差が検討されてきた(例えば,中川,1967;中田ほか, 1978;太田ほか,1995など)。しかし,変動量が微小な場合や,離水地形の不明瞭な場合は検討が難しく,変動地形学的な検討が十分になされていない地域も少なくない。また,現生サンゴ礁の地殻変動を捉える研究がマイクロアトールの成長断面の分析によって精密に議論される場合もある(Sieh et al., 1999など)が,同一のサンゴ礁内での地殻変動の地理的違いを議論するのは容易でない。</p><p> そこで,本研究では,現生サンゴ礁のうち,外縁で微高地をなす礁嶺の地形に焦点を絞り,その高度分布から地殻変動の地域差を検討することを目的とした。礁嶺地形は,低潮位を上限として形成された(Yamano et al., 2019など)ことから,現在の礁嶺の高度分布は,礁嶺地形の形成後における相対的な海水準の低下やその地域差を示していると考えられる。</p><p> 本研究では,大規模なサンゴ礁の発達する南西諸島中部の与論島北東岸に発達する裾礁を対象に,干潮時に地表に出現する礁嶺地形を詳細に地図化し,その高度分布を明らかにし,与論島内の離水サンゴ礁地形と比較検討した。その結果,大潮の干潮時には,与論東北東岸の礁嶺地形は,少なくとも長さ4.5 kmにわたって離水すること,礁嶺の高度分布は均一でなく,そのうち中央よりやや北西で高度が高く両側に向かって高度を減じることが解った。さらに,その傾動の傾向は与論島内の離水サンゴ礁に見られる傾動の傾向と調和的であることがわかった。</p><p>2.対象地域の地形</p><p> 与論島の周りには,島を取り巻くように裾礁が発達しており,特に島の北東側は幅約200 m,長さ約6.3 kmの礁嶺地形が認められる。これらの礁嶺の形成は,5,260年前から3,230年前にかけて形成され,3,230年前以降, 礁嶺は縁溝-縁脚系を形成しつつ海側にも幅を広げたとされる(Yonekura et al., 1994)。</p><p>3.礁嶺地形の地図化 </p><p> 水中の地形計測はマルチビーム測深機など高価な機器を必要としたり,浅海の写真測量の場合には水の屈折率の補正が必要となる。さらに,波打ち際に近い礁嶺地形を水中で計測することや,波による乱反射していない写真画像を取得することは容易でない。</p><p> そこで,本研究では,干潮時の礁嶺地形を無人航空機(UAV)により空撮し,SfM-MVS解析による地形モデル作成を試みた。研究対象とした礁嶺地形は,与論島の海岸からおよそ200 mから1 km離れており,アクセスが容易でないうえに,礁嶺が地表に出現する大潮干潮時のわずかな時間に撮影する必要がある。したがって,本研究では,礁嶺における地上基準点(GCP)の計測を不要とするために,UAV本体にRTK-GNSS受信機を搭載したDJI社製のPhantom 4 RTKを使用し,海岸から離陸して自動航行で撮影した。</p><p> 空撮写真の解析の結果,解像度2.8 cmのオルソ画像及び解像度5.6 cmの数値表層モデル(DSM)が作成された。オルソ画像からは藻類の分布を明瞭に読み取ることができるほか,DSMにより精密な地形の計測が可能となった。</p><p>4.現生サンゴ礁地形の変形</p><p> DSMを用いて礁嶺の縦断面形を計測すると,中央よりやや北西で高度が最も高いことが解った。干潮後の潮位上昇過程で定性的には理解されていたが,平均海面下の様子を表した詳細な地形図で明確に示すことができた。島の北東部分に認められる海成段丘には北北東—南南西を背斜軸とする変形が報告されており(Goto et al., 2018),現生サンゴ礁の変形と調和的であることが明らかとなった。完新世にも同様の変形が継続してきたと考えられる。百合ヶ浜やサンゴ礁の発達にも影響があったものと考えられ,今後の検討を期待したい。</p>
  3. Semantic Segmentationを用いた斜面崩壊領域の自動検出2020叶井 和樹, 山根 達郎, 石黒 聡士, 全 邦釘AI・データサイエンス論文集1/ 1, 421-428URL公益社団法人 土木学会<p>日本では,地震や豪雨に伴う斜面崩壊が数多く発生している.被害状況の把握のために,国土地理院などにより航空写真から斜面崩壊領域を示した地図が作成されているが,斜面崩壊領域の判読は作業者が目視・手作業で行っており,多大な労力およびコストを要している.また,目視・手作業では迅速な地図作成が難しく,被害状況の迅速な把握の妨げになっている.その解決を目指し,深層学習に代表される人工知能技術を活用して斜面崩壊領域の検出を行う研究が進められている.しかし,いまだ研究は発展途上にあり,手法の蓄積が必要な段階にある.そこで本研究では,斜面崩壊領域の選定作業の効率化を目的とし,深層学習によるSemantic Segmentationを用いた斜面崩壊領域の自動検出手法の提案を行う.これにより,斜面崩壊領域を効率的に検出し,被害状況の迅速な把握を目指す. </p>
  4. 平成30年7月豪雨における西予市での住民の避難行動と避難の意思決定構造2020安本 真也, 横田 崇, 牛山 素行, 石黒 聡士, 関谷 直也自然災害科学 = Journal of Japan Society for Natural Disaster Science39/ 0, 71-85URL日本自然災害学会

担当授業科目

  1. 2024地理学基礎演習Ⅰ
  2. 2024地理学専門演習Ⅱ
  3. 2024地理学基礎演習Ⅱ
  4. 2024地理学基礎演習Ⅰ
  5. 2024地理学専門演習Ⅱ

所属学協会

  1. 日本地理学会
  2. 日本活断層学会
  3. 日本リモートセンシング学会
  4. 日本災害情報学会
  5. 愛媛地理学会